障がい者である長女の生活を、次女に頼んでおく方法

障がい者福祉信託:親亡き後問題

長女は障がい者で独身です。夫は亡くなり、今は私と長女の二人で暮らしています。私が亡くなった後、長女の生活が心配です。生前贈与や遺言を利用して、長女名義の財産を作っても、長女はそれを自分では管理できません。

次女は結婚して子供もいます。次女に長女のことを頼んでおきたいと考えています。

このケースの場合、たとえ、遺言で「銀行預金〇〇円は長女に相続させる。その管理は次女にお願いする。自宅とアパートは長女と次女に2分の1ずつの割合で相続させる。その管理は次女にお願いする。」としたところで、「その管理は次女にお願いする」のところは、本当にただの「お願い」であって、効力や強制力はありません。

そこで「家族信託」です。

あらかじめ、次女に頼んでおくことができます。頼み方は、家族信託の内容を考えて決めます。たとば、「銀行預金〇〇円は長女のために次女が管理する。自宅とアパートは次女が管理し、長女と次女が半分ずつ利益を受ける。そして長女亡きあとはすべてを次女が受け継ぐ。」とすることができます。

これが「障がい者福祉信託」と呼ばれるものです。