障がい者の財産の管理を成年後見人に任せるか、家族信託で託すか?

障害者の財産の管理を成年後見人に任せるか、家族信託で託すか?

次女は障がい者。施設に入所するときに、「成年後見人をつけて下さい」と言われ、そうしました。今、次女の財産はその成年後見人が管理していて、「ジュース100円」、「牛乳120円」などと、細かい現金の使い道さえ報告しています。

私が亡くなった後、私の財産を長女と次女が半分ずつ相続することになるでしょう。それは良いのですが、次女は財産をもらっても、自分で使えません。成年後見人がお金を減らさないよう管理してくれますが、それは“次女の幸せのためにお金を使う”こととは全く違います。何か良い方法はないのでしょうか?

お勧めは「家族信託」です。次女に相続させようと考えているお金を、あらかじめ長女に託しておきましょう。次女に相続させると次女の財産になりますから、成年後見人が管理します。でも、今のうちに将来次女のために使いたいお金を長女に託しておけば、そのお金の管理は次女の成年後見人ではなく、長女がすることができます。そうすれば、長女は“次女の幸せのためにお金を使う”ことができます。流行の洋服や、高級な寝具や補助器具なども買うことができます。

なかなか融通のきかない成年後見制度。それより、信頼できる家族に託す、「家族信託」をお勧めします。