おばあちゃん 孫の笑顔で 減る貯金

お正月には、孫たちが集まって、
とても賑やかにお過ごしになる方も
いらっしゃるでしょう。
孫の笑顔は値千金!
つい、財布のひもも緩みますよね。

それが相続のときに、
もめる種になった事例があります。

長女は実家の近くに住み、
子どもは3人。
よく実家へ遊びに来ていました。

次女は遠方に住み、
子どもは1人。
実家に帰るのはお正月のみ。

いざ、おじいちゃんの相続となったときに、
次女が「いつもお姉ちゃんばかり、ずるい!
私には2分の1以上、もらう権利がある!」
と言い出したのです。

「お姉ちゃんの子は近くにいるから、
3人とも、お小遣いも、
お誕生日祝いも、進学・進級祝いも
たくさんもらっていた。
ウチの子はお正月にだけしか会えないから、
お年玉しかもらっていない。
それも1人だけ!
お姉ちゃんばかり、ずるい!」
と言うのです。

孫への生前贈与?特別受益?
まあ、感情的にはわからないでもないですね。

他の事例では、
兄弟のうち、兄は東京の私立大学へ行き、
弟は地元の専門学校へ行ったことを
相続のときに
「兄にだけ学費をたくさん使って、
僕にはお金をかけてくれなかった」
と言ってもめたことがあります。

「親の、子どもたちへのお金のかけ方が
平等ではない」
そんな感情がいつも心の底にあったのでしょう。
それが相続のときに表に出てしまうのでしょうね。

特に、両親ともに亡くなり、
兄弟姉妹のみで話し合う場合には、
もう止めてくれる親はいません。
子ども同士、対等な立場で話し合うと、
意見が平行線をたどり、
なかなかまとまらないこともあります。

相続の「相」には
「ものの内面を表す姿、形。ありさま」
という意味もあるそうです。
相続は、
内面から笑顔で、
感謝して、
親の心と財産を
受け継いでいけると良いですね。