「家族信託」をすれば父の財産が子の自由になる?

「認知症対策としての家族信託」。

父が認知症になって、銀行預金が解約できなくなるかもしれない。今のうちに託されておけば、銀行預金が凍結されるのを防ぐことができる。

1人暮らしの父が施設に入所すれば、実家は空き家。実家を売って父の施設の費用に充てたい。父の判断力が無くなって自分では家を売ることができなくなる前に、あらかじめ託されておけば、時機をみて売ることができる。

そうです!あらかじめ託されておけば、父が認知症になっても、判断力が無くなってしまっても、子が父の銀行預金や実家を管理・運用・処分することができます。

 しかし、それは子が“自由に何でもできる”ということではありません。

そもそも家族信託は、利益を受ける人(受益者・父)のための制度なのです。

家族信託の基本は、財産を託す人(委託者:父)、託される人(受託者:子)、利益を受ける人(受益者・父)。託される人(受託者:子)が利益を受けるのではありません。

子は父のために、託された財産を管理・運用・処分します。決して自分の利益のためではありません。

信託契約書の中に、はっきり信託の目的を記載します。

例:「本契約は、受託者による資産の適正な管理・運用・処分を通じて、受益者の生活に必要な資金を確保及び給付し、受益者の幸福な生活の継続を実現することを目的とする。」この場合は「受益者(父)の幸福な生活の継続の実現」が目的です。

家族信託はこの目的のために行われます。“託されたら何でも自由にできる”わけではありません。

家族信託は、いろいろな場合に利用できます。受益者連続型(父と母のため)、家産承継型(先祖代々の資産を守るため)、福祉型(障がい者等のため)など。いずれの場合も、利益を受けるのは受益者であり、決して託された側(受託者)ではありません。

くれぐれもお間違えのないように。

 

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