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親の銀行預金を「家族信託」したい
「認知症になると、銀行預金が引き出せない」って、ご存じですよね?
法的に言うと、銀行預金は「預けます・預かります」「預けていたお金を引き出します・はい、わかりました。どうぞ」という、預金者と銀行との合意(契約)が行われて、預けたり、引き出したりしているのです。
でも、認知症になって判断力がなくなると、この「預けます」とか「引き出します」ということが言えない、わからない、という状態になってしまいます。ということは、預けることができないし、引き出すことができない。つまり銀行預金は固まったまま。凍結状態となるのです。困りますね。
親がそうなる前に、子供に託してもらう。それが家族信託です。
しかし、銀行預金は、そのまま家族信託の信託財産となるのではありません。
そもそも、銀行預金は「譲渡禁止債権」ですから、託してもらうこと(信託による譲渡)ができないのです。
では、どうするのか。
「銀行預金」では信託できないのですが、「お金」は信託できます。
「親の銀行預金通帳を託される」のではなく、「親のお金を託される」わけです。
託されたお金は、自分のお金とは別に管理します。分別管理義務があるので、そうしなければなりません。
「家族信託は難しそうだから、とりあえず親の銀行預金通帳と銀行印を預かっておこう」では、いざ、親が認知症になったときには、預金が凍結されて、何もできません。
きちんと家族信託契約を結び、親のお金を分別管理して、親が認知症になっても困らない、「親の認知症対策としての家族信託」をしておきましょう。
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