自分で家族信託の契約書を作りたい

「自分で家族信託の契約書を作りたい」と思い、ホームページなどで調べる方もいらっしゃるでしょう。

ホームページによっては、契約書のひな型が載っていたり、ダウンロードできるようになっていたりするものもあります。

 

しかし、家族信託の契約書の作成は、専門家に依頼することをお勧めします。

 

その理由は3つ。

1.難しいから

2.オーダーメイドなので、ひな型のとおりでは使えないから

3.契約書の作成だけで終わらないから

 

1.難しいから

家族信託は、大正時代にできた信託法が、80年以上経って、平成19年(2007年)に改正されたことにより、利用できるようになった制度です。しかし、この制度を実際にはどのように利用すればよいのか、手探りの状態が続いていました。「この場合の権利関係は?」「そのとき税金は?」新しいことなので、わからないことばかり。ここ数年(2017年頃~)、やっと「この場合はこうなる」「税金はこうなる」という事例がそろってきたところです。また、平成30年(2018年)9月にも新しい判例が出て、今後、家族信託を行う場合の注意点が明らかになりました。

このような背景を踏まえると、ご自分で、法律上の観点から適切な家族信託の契約書を作る、となると、やはり難しいでしょう。そこは、家族信託に精通した弁護士や司法書士等の専門家に依頼することをお勧めします。

 

2.オーダーメイドなので、ひな型のとおりでは使えないから

家族は、その家ごとに事情が違います。家族構成や資産状況、そして家族信託で今後何をどうしたいのかということ等が、それぞれ違います。現状を把握し、今後のことをよく考えて、家族信託の契約書を作る必要があるのです。家族信託の契約書は、ひな型に名前等を書き込むだけで完成するものではないのです。

 

3.契約書の作成だけで終わらないから

家族信託の契約書を作成してから、その契約書をもとに次の段階へ進みます。

(1)信託財産に不動産がある場合は、信託の登記が必要です。契約書の内容が信託の登記の内容となります。ですから、契約書の内容がしっかりしていないと、信託の登記ができない、という事態になってしまいます。

(2)信託財産に金銭がある場合は、銀行等で信託口座を開設します(現状では、信託口座を作ることができる銀行等は限られています)。信託口座の作成に際しては、しっかりとした内容の契約書を提示し、説明することが必要です。それができなければ、信託口座の開設は難しいです。

 

よって、家族信託の契約書は、やはり専門家に依頼することをお勧めします。