「サブリース契約」は、よく確認してから

 Q66 相続税の節税対策として、アパートを建てようと考えています。業者が30年一括借上げをしてくれて、家賃保証もつけてくれるそうです。気を付けることはありますか?
A 「サブリース(転貸借)契約」の内容を確認しましょう。

 業者が一括借上げをしてくれるということは、「アパートの所有者である貴方からアパートを借りて、それを入居者へ転貸する。また貸しする。」ということです。このところ、サブリース契約をめぐるトラブルが増え、金融庁・消費者庁・国土交通省が注意を促しています。

 「30年一括借上げします」となっていても、よく読むと「サブリース業者から(一方的に)解約することができる」としている契約書もあります。

建築してから数年後、サブリース業者から、「サブリース契約を継続するためにはアパートの修繕が必要です。修繕費を支払ってください。修繕しなければサブリース契約を継続できません。」と言われ、予想外の修繕費の支払いか、サブリース契約の解約かを選択しなければならない、という可能性があります。

 また、「家賃保証」となっていても、当初の家賃が保証されるわけではありません。契約書上、「2年ごとに家賃の見直しを行う」となっていることが多いです。入居状況や近隣の家賃相場によっては、どんどん家賃が下がる可能性もあります。

 パンフレットだけではなく、契約書と重要事項説明書をよく読んで、確認してから契約しましょう。