Q64 銀行の窓口業務をしています。「父(A)が亡くなりました。私は長男(B)です。」と言われ、戸籍謄本でAの長男であることを確認し、預金の相続手続きのお話をしました。翌日、違う方が窓口に来られ、同じように「父(A)が亡くなりました。私は長男(C)です。」と言われました。戸籍謄本を確認すると、この方もAの長男となっています。Aには長男がふたりいるのでしょうか?意味が分かりません。

A 「長男」がふたりいることは、あり得ます。

 長男とは、ある夫婦の最初の男子のことです。Aと妻Xの間の最初の男子はAとXの長男。X死亡後、Aと再婚したYとの間の最初の男子はAとYとの長男となります。ですから、Aには長男がふたりいることになります。

 

 

 

 相続する権利については、子供の権利は平等ですので、長男でも次男でも、長女でも二女でも三女でも、そして長男がふたりいても、何ら変わりません。

 ただ、「祭祀の主催者」と言われる、仏壇やお墓を誰が受け継ぐかという話し合いで、「慣習で長男が受け継ぐことになっているから、長男Bだ」「いや、長男Cだ」などともめるかも知れませんね。

 

 場面は違いますが…。

 このように戸籍上長男が二人いる場合、気を付けたいのは、父Aが遺言をする場合です。

 遺言に、「長男Bに〇〇を相続させる。次男Cに◎◎を相続させる」と記載した場合、「次男C」という人は存在しませんから、その部分が無効になってしまうおそれがあります。いつもお兄ちゃんB、弟Cと呼んでいるから、と戸籍謄本を確認しないで遺言を作ると、危ないです。

 

「長男がふたりいる」ということは、あり得るのです。