「保険証は冷蔵庫!!」

親が75歳になったら、やっておきたい、たくさんのこと!!
「保険証は冷蔵庫!!」

 親と離れて暮らしていると、親の日常生活はわかりません。

 

 「保険証は、“いつものカバン”に入っている」とか、「“いつものバッグ”に入れてある」と聞いても、どれが「いつものカバン」で、「いつものバッグ」なのか、わかりません。そのカバンやバッグが、「“いつものところ”に置いてある」と聞いても、それもまた、わかりません。

 

 「急に気分が悪くなったので、ちょっと、来てくれる?」という親からの電話に、慌てて駆け付けると、「フー、フー」と大きく肩で息をして、苦しそうな親の姿。

 「病院へ行く?救急車、呼ぼうか?あ、保険証はどこ?」

 家族ならば親の部屋や親の持ち物を探って保険証を見つけることができるでしょう。

 でも、救急車で駆け付けた救急隊員では、そうはいきません。

 

 そこで、いざ!というときに困らないために、普段から対策をしておきましょう。

 その対策とは、「保険証を冷蔵庫に入れておく」ということです。

 

 保険証や診察券のコピーと共に、顔写真、アレルギーや薬の情報、かかりつけ医、そして緊急時の連絡先などを、冷蔵庫の内側に保管しておくのです。そして冷蔵庫の前面には、「保険証のコピーが入っています」と書いて貼っておきます。

 

 一人暮らしの人が倒れ、自分で救急車を呼んだ場合、救急隊員はまず冷蔵庫を確認すればよいわけです。

 

 実はこの方法、「救急医療情報キット」として、市販されています。必要事項を記入して、保険証のコピーと共に容器に入れ、冷蔵庫に保管します。冷蔵庫の前面に貼るシールもセットされていますので、それを貼ります。

 

 自治体によっては、一定の方(例:65歳以上のひとり暮らしの方)に無料で配布しているところもあります。親の住んでいる市町村に確認してみましょう。

 

 もらえなければ、市販のものを購入するか、またはお手製のキットを作ってあげましょう。作り方を説明しているHPもあります。「救急医療情報キット」で検索してみてください。