「家族葬」は、たいへんでした!

親が75歳になったら、やっておきたい、たくさんのこと!!
「家族葬」は、たいへんでした!

 「家族葬」。

 お通夜と告別式を、ごく身近な家族だけで行う、小さなお葬式を言います。

 

 こんなお話を聞きました。

 「金曜日の夜に母が亡くなりました。高齢で、老衰のために亡くなったので、大往生です。

 そんなに大きなお葬式をすることはない、と言っていた母。

 ちょうど、明日から土曜・日曜、そして月曜が祝日の連休。せっかくのお休みに、わざわざ遠くからたくさんの親戚に集まってもらうこともないと考え、葬儀社の方と相談し、家族葬プランを選びました。

 お別れはごく身近な家族で、ゆっくりと行うことができました。」

 

 ここまでは良いのです。

 しかし、“その後がたいへん!”となるのが、家族葬の特徴。

 遠方の親戚から、「なぜ連絡してくれなかったのか!」とお叱りを受けること数々有り。「私もお別れをしたかったのに、電話もしてくれないなんて、ひどい!」と怒られました。「じゃあ今度の週末に、お参りに行くからね」と、週末ごとに来客があり、対応に追われる始末。

 

 そしてもうひとつ、たいへんのが、葬儀代!

 家族葬だから、葬儀代は安いか、と言えば、そうでもないのです。だって、必要なものは、大きなお葬式でも小さなお葬式でも、そんなに変わらないからです。

 棺(ひつぎ)、遺影写真、骨壺、霊きゅう車など、小さなお葬式であっても、最低限必要なものだけで、ある程度の費用はかかってしまいます。

 しかも、いただく香典が少ない!一般の葬儀を行えば、香典をいただくので、それを葬儀代に充てることができます。でも家族葬では香典が少ない。つまり、喪主の費用負担が大きい、ということになります。

 

 香典とは、喪主への贈与であり、贈与税の対象外のものです。

 最近は「香典は辞退します」というお葬式をされる方もいらっしゃいますが、香典をいただき、それを葬儀代に充てる、ということは、ごく普通のことと考えてもよいのではないかと思います。

 

 「やってみて、わかりました。そんなに大きなお葬式をすることはない、と思って家族葬を選んだけれど、対人的にも、お金も、たいへんでした。」というお話。

 

 家族葬をするなら、あらかじめ、家族葬がどんなものなのか、理解しておく必要がありますね。

 今は、葬儀社が見学会やセミナーを開いたり、「生前見積もり」をしてくれたりする時代です。

 「葬儀」という言葉を忌み嫌う必要はありません。

 「終活に来ました!」と言って、葬儀社に足を運んでみてはいかがでしょう。