「DNAR」心肺蘇生してほしい・してほしくない

親が75歳になったら、やっておきたい、たくさんのこと!!
「DNAR」心肺蘇生してほしい・してほしくない

DNARとは、がんの末期や老衰などで救命の可能性がない患者に対し、本人の希望により、心肺停止状態になったときに心肺蘇生を行わないこと。

 

 重たい話ですね~

 誰しも、「そんなこと、考えたくない」というのが、本音でしょう。

 しかし、考えなくてはいけないときがあります。それは、老人ホームなどへの入所時。「DNAR:心肺蘇生してほしい・してほしくない」どちらかに〇を付けるようになっている紙を渡されたときです。

 

 特別養護老人ホームや、「みとり(死を看取ること)をします」としている有料老人ホームは、終身、居ることができます。つまり、死ぬまでそこに居ることができます。そうした施設では、いざ、死が目前に迫ったときの対応として、本人の意向を知っておきたいのです。そこで、入所時に本人の意向を確認するため、「意向確認書」等に記入してもらうわけです。

 

 ・この施設で死を迎えたいですか?それとも救急車を呼んでほしいですか?

 ・DNAR:心肺蘇生してほしいですか?してほしくないですか?

 ・延命治療を望みますか?望みませんか?

 

 重たい質問ばかり並んでいます。

 何も知らずにこの紙を見せられ、「さあ、どうする?」と聞かれても動揺するばかりです。本人だけではなく、家族も、並んでいる質問の重さにびっくりしてしまいます。

 

 DNARにしろ、延命治療にしろ、「今まで、そんな質問されたことがない」という質問をされることがあるのだ、ということを知っておく必要があるでしょう。

 質問の答えをはっきり決めておくことまでできなくても、このような質問をされることがあると知っておくだけでも、心の準備ができます。

 急にこのような質問をされて、うつ状態になってしまった…では、本末転倒。

「答えを考えなくてはいけない」と責める必要も、焦る必要もありません。

ただ、まず、知識として知っておく必要があります。