「戸籍謄本を取れ」と言われた!

Q12 父が亡くなり、自宅の土地・建物や銀行預金の名義変更等、相続の手続きをしようと思います。
銀行で「亡くなった方の、生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本を取って来て下さい」と言われました。
父が死亡したことを届け出たときの戸籍謄本は取ってあります。
これに父の出生の記載があるので、これだけで良いですか?

A それでは足りません。

戸籍は、死亡時のものだけではなく、生まれてから亡くなるまで、続くように取らなくてはいけません。
たとえば、出生時の本籍が熊本市であれば、熊本市役所から取り寄せなくてはいけません。

その後、大阪に本籍を移転したのであれば、大阪からも取り寄せなくてはいけません。
そのあと愛知県岡崎市に転籍し、そこで亡くなられたのであれば、岡崎市のものも、すべて必要です。

戸籍は転籍だけではなく、分家や結婚・離婚など、また法律の改正によっても作り直されます。
死亡時の戸籍からその前、その前と、さかのぼって戸籍を取るとわかりやすいでしょう。

まず、死亡時の本籍地の役場で、「父の戸籍を、生まれてから亡くなるまで続くように下さい」と言ってみましょう。
本籍が、出生から死亡まで、ずっと同じ市町村であっても、結婚や法律の改正によって、戸籍が数通ある場合もあります。

もし、他の市町村から転籍してきたのであれば、そこで、「この前は大阪市北区です。そちらで取ってください」などと教えてもらえます。
遠方の戸籍は郵送で請求することもできます。面倒であれば、司法書士にご相談されると良いでしょう。

Q13 戸籍謄本の他に、除籍謄本とか改製原戸籍謄本も必要だと聞きましたが、区別がよくわかりません。

A 戸籍の種類には、現在戸籍、除籍、改製原戸籍があります。
現在戸籍は、現に在籍している方がいる戸籍です。

除籍は、結婚や死亡などにより、その戸籍に在籍している方が一人もいなくなった場合です。全員がいなくなれば、その戸籍を閉鎖します。この閉鎖した戸籍が除籍です。

なお、個人が結婚や死亡などにより、ある戸籍から除かれることも「除籍」といいます。「長男は結婚してこの戸籍から除籍されている」などです。

改製原戸籍は、法律等の改正によって新たに戸籍を作り直した(戸籍を改製した)場合に、その元の戸籍を「改製原戸籍」と言います。
謄本とは、全部の写しのことで、一部の写し(たとえば、妻:Bに関する部分のみ)は抄本といいます。

戸籍の最後に市区町村長の認証があるので、見てみるとわかりやすいでしょう。
「この謄本は除籍の原本と相違ないことを認証する」となっていれば除籍謄本です。

今はコンピュータ化されていますので、戸籍謄本の末尾には、「これは戸籍に記録されている事項の全部を証明した書面である。」と書いてあります。
これは戸籍の全部事項証明書、つまり戸籍謄本です。